フェンス


解放された真奈は地面にへたり込んだまま唖然としている。

(素人が簡単に撃つもんじゃないな…。)

俺はそう思いながら銃をポケットにしまい、真奈のほうに歩いていった。

『おい、裕!!真奈に当たったらどうすんだよ!!威嚇しろって言っただけだろ!!』

……涼が怒っている。

『わりぃ…当たると思わなくて…』

俺は苦笑いしながら謝った。

涼は呆れながらもほっとしている様子だった。

『まぁ2人とも無事で良かったよ。』

『あぁ…』

『真奈…怪我ないか?』
俺も真奈の横にへたり込む。