俺は驚きを隠せずに思わず立ち上がる。
勢いよく後ろに押し出された椅子は静かな空間にカシャーンと音を響かせてこけた。
そこにはまたしてもあの男―…
『いやー凄いね。君たち。
まさか子供にここまでされるとは思ってなかったよ。』
『なんでここに…』
『なんでって…?クックックッ…陣野の息子に殺されたからだよ。
まさか陣野の金髪のほうの息子が裏切ると思ってなくて油断してたよ。
それに彩花まで裏切ったらしいじゃないか。
何のための作戦だって感じだな…クックッ…彩花の身体は奪還されるし、お前は兵器に自ら入っていくし、わざわざ司織まで殺してやったというのに陣野は役に立たないし。』
隊長はケラケラと笑いながら一歩づつ近寄ってくる。
