フェンス


『親父…いまから俺の言うとおりにしてくれないか……』

『……?』

『ログアウトを俺と同時に押してほしいんだ。』

『何を言ってるんだ……そんな事したらお前……』

『大丈夫!俺もちゃんと帰れるよ!!』

俺は明るく振る舞いながら親父の言葉を遮った。


俺が初めて親父についた嘘―…


『本当か…?こっちに帰ってきてから一緒に…』

『それじゃダっ…あ…いや…同時にログアウトしたらみんな一緒に帰れるから。大丈夫だよ。俺を信じて。』


バレたら親父は怒るかな―…