俺は無言で扉を開けると初期化されてどんどん動かなくなってきている左足をかばいながら監視室で凉の居場所を確認する。 そして…手元にある館内アナウンス用のマイクをONにする。 『凉!聞こえる?』 凉がキョロキョロと周りを見渡す仕草が画面に映っている。 『…裕だよ。今から忠誠プログラムを解除する。真奈を装置に座らせてくれ。』 『裕!裕なのか?装置に座らすってどうやって座らすんだよ!』 凉が混乱している―… もう服はボロボロ…いたる所から痛々しく赤い血が滲み出ている。