「おかあさん、いってきまーす」

朝8時。
いつもより遅い時間に
家を出る。


「由香、待って!一緒に行こう」

ジャスティンが追いかけてくる。
二人自然と手をつなぐ。


夏休みの為学校へは私服。

今日のアイツは
スキニージーンズとT-シャツ
ベルトは大き目のバックル

長い足だからスキニーがよく似合う。

私は・・・・ジャージです・・。


「由香、もうそろそろ選手の発表だろ?」


背が高いアイツが
私の顔をのぞき込む。


その表情は
きりっとしたいつもの
顔とは違って
私にだけ見せてくれる
柔らかい笑顔だった。


胸キュン・・・・・。

「うん」

顔をじっと見ていたいけど
恥ずかしくてすぐに
下をむいちゃった。

「由香は好きなバスケが
出来ていいな。
一生懸命やったら
結果がついてくるよ」


ギュッと手に力がはいった。

私もギュッと握り返した。



今度はジャスティンの目を
じっと見つめた。