「由香、花火とってこよう!」

「うん!!」


私とジャスティンは手をつないで
花火を取りにいった。


みんなの手にしている花火が
アイツの顔に光を灯す。

赤く

青く


アイツの横顔を見ていたら
急におかしくなった。

だって、あの泣き虫男が

こんなにかっこよくて

こんなに背が高くて

こんなに私を好きにさせて



「みんな知らないよね。
泣き虫で、怖がりだったジャジャの事」


ジャスティンも
困った顔して笑ってる。


「言うなよ。由香。
その事を知ってるのは
由香だけだからね。」


アイツが小さくウインク。

ドッキン!!!!!


つないだ手が熱かった。

「・・・由香の手・・

・・・かわいい・・・」

離れないようにしっかり
つなぎ直した手から
私への思いが伝わってきた。


ドーン、ドーン。


誰かが大きな花火を打ち上げた。

大好きだよって言ったけど

声が小さくて

花火の音にかき消された。