まだ花火をするには少し
早い夕方。

みんな広い境内に集まって
最後のお坊さんの挨拶や
コーチの言葉を聴いていた。

ミコと私は選抜合宿をやり遂げた事に
少し興奮気味だった。

「後は結果をまつだけだね、由香」

ミコの言葉に大きくうなずく。

「それでは日が暮れるまで散!」

コーチの一言でみんな好き好きに
散っていく。


私はジャスティンを探した。

意外とみんな同じメンバーで
固まっている。

バスケ部同士

留学生同士

ダンスチーム同士


交わる事がなく仲間内で
ワイワイやっていた。


あれ・・・?



さっき私と一緒に掃除をしていた
若いお坊さんが
何やら機材を運んできた。


それには一同
何事かとみまもっていた。


だって作務衣を着たお坊さんと
ターンテーブルって
どう見てもあわないでしょ?