ささやく言葉はI  LOVE YOU



あの日から宮本は
私の事を呼び捨てにする。


みんなが注目する中

「・・ミヤどうしてここに?」

満面の笑みに他の女子は
掃除する手を止めて
うっとり見とれている。


「おめぇがここにいるからじゃん!!」


それって私にここまで会いに来たって事?


「合宿!!合宿だよ!俺らも」


ダンスチームは部として 
認められてないけど
校長へ今度の大会への
熱い意気込みを語り
その熱意に答える代わりに
ここの合宿を
承諾したらしい。

「少し費用も出してくれたんだぜ」

’くれたんだぜ’のところで
宮本は顔をくちゃくちゃにして
笑って見せた。


普通ならノックダウンの笑顔だよね。

現に他の女子は
口まで
開けてポーとしてるし・・・。



「こうなったら絶対優勝しかねぇな!由香」


私の肩にポンと手を置いて
階段を上がっていった。


宮本が去った後
私が
他の女子から囲まれて
尋問されたのを
奴は知らない。