黙々とお坊さんと二人
境内を掃く。


年がなんとなく近くて話やすそうな
お坊さんだったから
私は何だか興味が湧いてきた。


「どうしてお坊さんになろうと
おもったんだすか?」

ほうきを動かす手は休めずに聞いてみた。

若いお坊さんも
ほうきを動かす手をとめずに
話してくれた。


「私の家は先祖代々からのお寺です。
それに反発して
バンドを組んで全国のライブを
回って来ました。

道を外せば外すほど
引き寄せられるって言うか・・

すぐ軌道修正している自分がいる。

大好きなロックをやっている筈なのに
自分はこれでいいのか?って
思い始めて・・・・・。

自分の進む道は決まっていたんだと
あきらめて
ここで修行させていただいてます。」


自分の進む道・・・。

森川さん達はまだ若いから
解らないと思うけど・・
一つ言える事は
心の声をよく聞く事。


本当にそれでいいのか?

本当にそれがしたいのか?

本当にこれが好きなのか?

本当にやりたい事はこれか?


まぁ心の声を聞いたところで
失敗ばかりするんですけどね。

ガハハハハ!!!