これって・・・



動けずにじーとしてると
私の目に飛び込んできたのは・・・。



     ”2年・上半期教材テキスト”  


と同時にチャイムがなった。


スッと勢いよく立ち、



ガッバっと厚めのテキストを人数分取り、


ドーンとドアを開け、


ダーと教室に戻り、


息を切らしてクラスのドアを
肩を使って開けた。



先生やみんなが私に注目する。


「も・森川・・。
台車持って行かなかったのか?」


ハァハァハァハァ・・・・


気がついてみるとアコーデオンのように


厚めのテキストを両手で挟んでいた。


「・・・由香には必要ないみたい・・」


「・・・どんだけなんだよ・・・」



何処からともなく拍手がおこった。