その音はみんなが
寝静まった夜中に聞こえた。
コンコン・・・・・。
「後でベッドに行くね」
そんな事を耳元で囁かれたら
眠れないよ。
そーっとドアを開ける音。
「・・・由香、起きてる?」
「・・・うん・・」
ワザと眠そうな声をだした。
目なんかこすっちゃったりして。
体をベットから起こそうかな・・
なんて思っていると
すかさず私のベットに
さっと音もなく
体を滑らせて
ブランケットの下に
潜り込んで来た。
体をくるっと
私の方へ向ける。
筋肉の付いた腕を
私の首の下へ入れる。
もう、この時点で
眠たい振りをしていた事を
忘れてしまう、私。
アイツの顔には
由香大好き100%って書いてある。
チョー優しい顔で私を見つめる。
小さい声で
「由香、今日は荷物の整理ありがとう。
たすかったよ」
小さく鼻の頭の上にチュッとキス。
「おとうさんとおかあさん
オレ達のこと知ってたんだ。
見守ってくれてたんだな。
嬉しかった・・」
その小さな囁くような声は
私の耳から心にきちんと
音量(大)で届いた。

