「だから由香・・・・・・」

言おうとしてる事
もう、私わかってるよ。

「オレ達もうちょっと待とう・・・でしょ?」

私もそう考えてた。

始めはジャスティンと
一つになれたら・・・って。

アメリカに帰っちゃう前に

彼は私の物、

由香はオレの物!
みたいな証拠がほしかった。

でも、
本当に好きだから

本当に信じてるから

本当に気持ちが繋がってるから

体での証作りは
まだまだ先でいい・・・。

今は心と心の結び目を
しっかりと結んでおきたい。


「私、ジャスティンを
好きになってよかった」


これが今の私の
紛れもない気持ち。



この言葉を口にしたとたん
涙が溢れた。


「オレも由香を好きになって
本当によかったよ」


ありがとう。


ジャスティンの大きな手が
私の頬を包み

親指までも長い指が
私の涙を掬い取っていった。

映画はとっくに
終わっていたのを
私達は気がつかなかった。