・・・・・・・・コンコン・・・
 

        今泣いてる途中だよ・・・。

・・・・・・・・コンコン・・・・
「由香?IT’ME  入るよ」

私はベットに顔を伏せて泣いている。こんなブス顔みられたくない。

「おかあさんに怒られちゃったな・・・
 俺のせいでごめん・・・・・・・。おかあさんの中では俺はまだ小さい泣き虫の
男の子のままだから心配なんだと思うよ」

そお言いながらベットの端に腰掛ける。
ちょっと近くない?
 
「いいよ・・。別に・・。」
つい泣き顔をあげてアイツを見る。
なぜかその時アイツがハッと目をそらす。

いけない物を見ちゃったってかんじ?

「ARE YOU OK? 俺明日から一人で帰れる。部活はきちんと出な」

知ってたんだ。私が部活を休んで一緒に帰ろうとした事。


私はだまってうなずく。何か言葉を口にしたら違う事を言ってしまいそうだから。

・・・・・・

「バスケ楽しいか?」

コクン、 アイツに向かって少し笑えた。

「俺はもう出来ないから、由香がんばれよ・・・。」

出来ないって? 
 

なんの事?

淋しいそうな目はどうして?


何かあった?

アイツの指が私の頬の涙にそっと触れた。

その瞬間に水滴はジュっと音をたてて蒸発した。