「えー!!何で私の部屋と遼の部屋と交換しなきゃいけないの?!」
ある日曜日朝食時におかあさんに言われる。この人なんでも急に自分の都合だけで
ものを言う悪い癖をもってるんだよね。
「だって由香の部屋の方が広いでしょ?2人で使うには丁度いいのよ。」
この人シラーとした顔で何いってるんだろ?
「ちょっと、2人って・・・????」
私、森川由香17歳は自分の母親が言ってることがさっぱり分かりません。
弟遼15歳はこれから起こり得る嵐の予感に状況を把握中。
[由香,あなたの幼馴染が学校に留学しに来るんだって」
そう言われて私の頭の中のアルバムをひらく・・・・・。
私達家族はお父さんの仕事の都合で、私が4歳から7歳までの4年間をアメリカで過した。
日本人のいっぱい住んでいるその州は同じ日本人でも永住組と駐在組に分かれる。
でも、お母さんの開けっぴろげな性格がそんな垣根を飛び越していろんな人と交流
していた。私も小さかったけど楽しかった事を覚えてる。
はっと我に返りお母さんの顔を見る。
もう事が全て決定してるんだと悟った・・・。