希螺がこの施設にきて数ヶ月がたった。
前の施設から、大体の経緯と彼自身のことは聞いている。
話を聞いてある程度覚悟はしていたが、実際自分の目で見て、驚かなかったと言えば嘘になる。
それでも希螺自身は何も変わらなかった。
逆に彼が周りの目を気にするようになったのをみて、マザーは彼が今までどのような扱いを受けてきたかが分かってしまった。
一人くらい彼を理解する者がいてもいいのではないか。
そう考えるようになったとき、初めて希螺自身をみたような気がした。
それから少しずつだが、希螺も自分のことを少しずつ話すようになった。
マザーは純粋にそれが嬉しかった。
「あの子はきっと特別な子になる。
この世界にとって……」
前の施設から、大体の経緯と彼自身のことは聞いている。
話を聞いてある程度覚悟はしていたが、実際自分の目で見て、驚かなかったと言えば嘘になる。
それでも希螺自身は何も変わらなかった。
逆に彼が周りの目を気にするようになったのをみて、マザーは彼が今までどのような扱いを受けてきたかが分かってしまった。
一人くらい彼を理解する者がいてもいいのではないか。
そう考えるようになったとき、初めて希螺自身をみたような気がした。
それから少しずつだが、希螺も自分のことを少しずつ話すようになった。
マザーは純粋にそれが嬉しかった。
「あの子はきっと特別な子になる。
この世界にとって……」


