しばらく考え込むようにうつむいた希螺は、顔を上げると、朔夜の後を追いかけるべく廊下を進み始める。
何を話しかけるかなんて考えてもいないが、彼女のことが無性に気になった。
そのこと自体も不思議に思ったが、考えるより先に体が動いていた。
元々考えることは得意な方ではない。
なるようになれ、である。
廊下の角を曲がると、少し先に扉があった。
廊下はそこで終わっている。
おそらく朔夜は扉の向こうにいる。それは間違いないだろう。
けれど、彼女だけではないかもしれない。
何も考えていなかった体がぴたりと止まる。
「……オレは、ここにいちゃマズいよな……やっぱり」
一時の感情にまかせて開けるには、この扉は危険な要素がありすぎる。
希螺の中で天秤が揺れる。
危険と期待。
どちらかといえば、危険な方に針は動いている。
取っ手にのばしていた手がゆっくりと退かれていく。
自分がなにか問題を起こしたときに迷惑をかける者たちの顔が浮かんだからだった。
帰る決意が今度こそ強固なものになる。
しかし、それと同時に悲劇は起こった。
何を話しかけるかなんて考えてもいないが、彼女のことが無性に気になった。
そのこと自体も不思議に思ったが、考えるより先に体が動いていた。
元々考えることは得意な方ではない。
なるようになれ、である。
廊下の角を曲がると、少し先に扉があった。
廊下はそこで終わっている。
おそらく朔夜は扉の向こうにいる。それは間違いないだろう。
けれど、彼女だけではないかもしれない。
何も考えていなかった体がぴたりと止まる。
「……オレは、ここにいちゃマズいよな……やっぱり」
一時の感情にまかせて開けるには、この扉は危険な要素がありすぎる。
希螺の中で天秤が揺れる。
危険と期待。
どちらかといえば、危険な方に針は動いている。
取っ手にのばしていた手がゆっくりと退かれていく。
自分がなにか問題を起こしたときに迷惑をかける者たちの顔が浮かんだからだった。
帰る決意が今度こそ強固なものになる。
しかし、それと同時に悲劇は起こった。


