「……満月」

自分の部屋から

見える月に

淡々とした言葉を

述べる少女。

この少女は

『河合 宝(16)』

と、いう。

読み方は

『カワイ タカラ』

である。


「……………」

宝はただただ

何の変哲も無い

満月を見て

心を休ませていた。