―金曜日の夕方5時。 『結衣、今から行くよ。今日はお土産付き。』 「わーい。いい子で待ってるねー。」 結衣は嬉しそうに、ぴょん、と跳びはね電話を切った。 そして予め作って置いたロールキャベツを温め直す。 悪いことをしている感覚はなかった。 いや、人を愛することは悪いことなどでは決してない。