「…ギリギリセーフ」






なんとかバスが出る前に、駅に到着。

このバスに乗れなかったら空港まで行かなあかんしね。



他の生徒はクラスごとのバスに既に乗っていて。

後は私と紫織だけ。








「華風ー、水嶋ー、早く乗れー」


「はーいっ」


「じゃあ龍、寿行ってくるな」






先生に呼ばれたので、バイクから降りてバッグを持つ。

二人に手を振り、背を向けた。




、が。








「ゆいさん、」








龍に腕を掴まれ、思わず足を止める。



振り向けば切なそうな表情の龍。








「ん?どうしたん?」








とりあえず声を掛けた。







.