「あれ?ゆいさん機嫌直りました?」
「ちょっとスッキリしたからね」
「なんやゆい、そんなにトイレできばったんかー?」
「寿死ね」
後ろで紫織はニコニコと笑っている。
目が合い、笑い合って。
きっと私には今、昔の面影はないと思う。
それがとても嬉しい。
「ゆいさんっ、夏祭りと花火行きましょうね!!!」
「うん」
「何それ龍くん、デートのお誘いかなー?」
「ち、違いますよ!!!」
龍ごめん。
龍の気持ち知っちゃった。
でも今はまだ、うちの気持ちがはっきりしてないから。
もう少しこのままでいさせて。
「龍」
「はいっ」
「りんご飴食べたいな」
「俺が奢りますよ!!!」
龍の仮面は壊せない。
でも見せたくないのなら、
私は見ない。
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