絵里とはもう会うことはない。 もし会ったとしても、話すこともない。 友情は消えた。 初めから無かったけど。 でも私には仲間がいる。 たった一人の私の為に皆が動いてくれる。 「紫織は怪我ない…?」 「無いって、安心しろ」 「よかっ、た」 バイクに跨り、落ちないように英寿くんの体に手を回す。 昔私を拾ってくれたのと同じ状況。 でも、今度は守れたものがあるから。 「痛い…」 「肋骨やられてんな、お前」 「…まじか」 今日でまた、私は強くなれた気がする。 .