「うん」
ゆっくりと頷く紫織は、空を見上げる。
私も同じように空を見上げて。
「うちは、英寿くんに拾われて再会した時に白虎に入った」
「うん」
「ずっと他人に興味も無くて、でも英寿くんと雄大くんに対しては違ってん」
「うん」
「それから龍も蓮も入って、うちにとっては大事な居場所の一つになった」
昔の事を思い出す。
映像が頭の中に入ってくる。
「だから、二人が造った白虎を潰したくないし汚したくない」
「ゆい、」
「でも英寿くんみたいな人になれる自信もない」
「……………」
「二人が持っているのもを、うちは持ってない」
きゅ、と紫織の手が私の手と重なる。
私はまだ、空を見上げたままで。
涙が流れそうになった時だった。
「気に入らねーっす」
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