風が吹き、ざわざわと草が揺れる。
金に近いお互いの髪も靡いて。
「あたしな、高校入る前からゆいの事知っててん」
「え?」
「夜、街で遊んでる時に白虎の暴走見たから」
「…そうなんや」
全然知らなかった、中学時代を見られてたなんて。
草をいじり、ジュースを地面に置く。
代わりにタバコを取り出した。
「女の子やのに白虎にいるって凄いと思った」
「……………」
「それだけでも凄いのに黒の特攻服羽織ってるし」
「あぁ…まぁ、」
「だから、ゆいが総長なるってなった時感動しちゃった」
紫織はエスパーなのだろうか。
私の悩みに気付いてくれて。
誰にも言えず、誰にも頼れなくて。
「ゆいは白虎総長に相応しいでっ」
涙は出ない。
でも、泣きそうになった。
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