トゥルルルルルッ!!!!


枕元に置いてあった子機がけたたましく鳴った。



ピッ!!

『ふぁーい。』



1時間半ほど寝た鈴奈は、

何も考えず寝ぼけたまま電話に出た。



『あ、鈴奈ー!!?』



テンションの高い香の声を聴き、やっと全部思い出した。



『あ、うん。』



香のテンションの高さから、

ことの答えに微妙に期待する自分がいた。



『どうだったの??』

『それがねー…。』



突然、香の声が曇った。

不安がよぎる。