「佐伯くん………行こ。」


取り合えずささっと終わらせてさっさと帰ろっと。


さすがにサボる事はA型の私には無理っぽい。


廊下を歩いている時は、ずっと無言。



気まずぅ~……。



まぁでも、地味男の佐伯くんは普段からあんまり口数少ないししょうがないか。




私と佐伯君が沈黙の中資料室の前について、


「さっさと持って行ってさっさと帰ろ?」


佐伯くんに明るく振舞って中に先に入った。


地味男くん、ぶっちゃけ言うと行動とかトロそうだし。



「………あ、うん。」


すでに、返事も若干遅いし。


はぁ~…ため息出ちゃうんだけど。






でもこの時、私は知らなかったんだ…。

この、地味男の佐伯くんに…


“秘密”があったなんて━━━…。