光君はこいつ何言ってんの
とでも言うような顔でこっちを見た
「えっ何言ってんの?
今日は帰さねぇ」
「えっそんな..」
でも帰らなきゃもっと健飛
怒っちゃうかもだよ..
私が困っていると
「なーんてね、冗談冗談。
滝口呼んで来るから待ってて」
光君は私の頭を撫でて
部屋を出て行った
うぅ…またからかわれた
思わず口を膨らませる
しばらくすると光君が戻って来て
私の後ろに回って膨れた口を
両手で潰した
「ほら、送るから帰るぞ」
「うん」
私は鞄を持って光君の
少し後ろをついて行く
玄関には来るときにも乗って来た
黒くて大きな車が待っていた
「俺も乗って行こ」
行きと同じように
車の中で光君の隣に座った

