波音はERの有る近くの病院に運ばれる事になった‥
救急車の中で浬は意識の無い波音の手を握りずっと呼び掛けていたーーー
間もなく病院に着くと処置室に運ばれた…
浬は独り待合室の椅子にうなだれていたーーー
いきなり待合室に村瀬の声が響いたーーー
『浬!!波音の様子は?』
『まだ検査中だ…』
『そうか‥じきに社長も着くと思う‥』
『そうか…』
それから二人は言葉を交わす事無く黙って処置室の扉を眺めていたーーー
暫くすると静かな院内に慌ただしい足音が響いた…
そこには何時も冷静沈着な父さんが血相を変え…泣き崩れそうな母さんを抱き抱えて表れたーーー
俺の顔を見るなり…
『波音は?』
『まだ検査中で‥』
『そうか…』
そう言うと一つ息をついた…そして母親の耶音をゆっくり椅子に座らせたーーー
