今日は第一希望の会社の入社試験日…

朝から既に緊張気味な波音

『ノン‥試験開始は何時なんだ?』


『……』


『波音…』


『……』


『フフッ‥漣さん、聞こえていないみたいよっ…』


『みたいだなっ…』


ガチャっとダイニングの扉が開く


『オハヨー』

「「おはよう」」


浬はボーッとしている波音に気付きそっと近づくと


『チュッ』

『キャッ』

『オハヨー』

『もおっ‥ビックリしたぁ』

『フッ‥これで目が覚めただろ』

『もぉーとっくに目は覚めてますぅー』

『そうかぁ‥その割にはさっきからパン片手にフリーズしてたぞ』

『うっ煩いなぁ‥早く浬くんも食べたら』

『ハハッ‥そうだなっ』

いつの間にか浬の前には朝食が並べられていた


『ノン‥何時に出るんだ』

部屋の時計に視線を向けると

『今日は余裕を持って着きたいから‥あと15分位で出ます』


『高藤‥直ぐに車を回してくれ』

『ハイ‥畏まりました』


『ノン‥今日は送るから乗って行きなさい』

『えっ‥今日は電車で『いいから乗って行きなさい』

波音の言葉を聞かずに席を立ってしまった