「いいのよ、少しずつ覚えていってくれれば。

人間、知らないことの方が多いんだから。

そりゃあ、早く覚えてくれるにこしたことはないけど」


志乃さんは落ち込む私を宥めるように言った後、ペロッと舌を出しておどけてみせた。


志乃さん、素敵過ぎだから!!



『あいがとうございます。

僕、頑張りますっ!!』


うん、なんか元気出てきた。


「ふふっ。

良かったわ~、やる気になってくれて。

それでそろそろ本題に入りたいんだけど……、まずは少し説明が必要ね」


『あっ、はい。

お願いします』