パカッ。

ザーッ。

カコンッ。


『……えっ?』


頭の上に降り注ぐ、紙吹雪の洪水。

パラパラはらり、なんてレベルじゃない。


それにね……。

アヒルが降ってきたよ?

あの、お風呂に浮かべて遊ぶやつ。


玩具なんだけどさ、上から降ってきて頭に当たったら痛いよね。

それって、もはや玩具じゃなくて凶器だよね。


ポケーッと目及び口を開いたまま突っ立っていると、何やらむず痒そうな表情をした由依と目が合った。


二、三度頭を掻き、プニプニの頬を上気させたまま由依は告げる。



「へへへっ、張り切り過ぎちゃった//☆」


かっ、可愛い……。

もう、可愛いから許すっ!!


『由依!!』


「ヒカちゃん!!☆」


どちらからともなく抱き合って、ガシッと熱い抱擁を交わした。


ちゃんと仲直りしなきゃ、だよね?


『由依、この間はごめんね?

何も答えてあげられなくて』


「ううん、僕の方こそごめんねー//☆」


相変わらず赤い頬をしたまま、くしゃっと微笑む由依の目には薄っすらと涙が浮かんでいたけれど、それには気づかなかったふりをした。