『……ウソ……』
傷つけるとわかっていたはずなのに。
傷つけたくないと思っているのに、心と裏腹な言葉が零れた。
その言葉を耳にした由依の顔がぐしゃっと歪む。
「ウソじゃないもん、ホントだもん!!
ハルちゃんたちがカナちゃんの目に“かっこいい”ものとして映るたびに、胸がギューってなって、心が真っ黒な真っ黒なもので包まれていくの。
僕が僕じゃなくなるみたいで、それがすごく嫌で……☆」
穢れを拒めば拒むほど、穢れていく。
ああ、やっぱり悲しませてしまった……。
「ねぇ、どうしてこんなに苦しいのかな……?☆」
つうっと由依のすべらかな頬を涙が伝う。
その目は暗く、絶望的に輝いていた。
天使の泣く姿に、言葉もなく見とれる。
そこにいるのは正天使なのか?
――それとも、堕天使なのか?

