-Somewhere far far off in the sky-

Ryusei

「御堂さんは食べないの?」
俺の膝の上で目をつぶる御堂さんは眼鏡を掛けたままでもわかる位整った顔立ちをしている。
だから目をやってしまえば食べることを忘れて見入っていた。
「流聖」
少し掠れた声が俺を呼ぶ。
「・・・うぁ、何?」
行き成り名前で呼ばれたものだから、俺は無防備なまま素直に反応してしまったために変な返事になる。
「そんなに人の顔が面白いか?」
もうすでに御堂さんの目は開かれていて、じっとこっちを凝視していた。