「どうやって殺そっか?」
 二人きりになると、いつもソラは俺に言う。とても楽しそうに。
「毒殺は解剖医さんに迷惑かけるからダメだよねぇ。」
 こう言う時のソラの顔が一番生き生きしているのではないか。ソラが俺にだけ見せる表情は嬉しいが、とても恐ろしい。
「撲殺。ぐっちょんぐっちょんになるまで殴るの。」
「制服が汚れるよ。」
「アイツのせいで汚れるのは嫌だなぁ。」
 残念そうなのに、楽しそう。
「絞殺。」
「あれは汚いらしいよ。」
「アイツが汚いんなら最高じゃん。」
「目が堪えられる?」
「それはなぁ。」
 困ったようでも楽しそうに。何ていい笑顔なんだろう。
「リク、手伝ってくれるんだよね?」
 いつもの確認。
「あぁ。」
 オレは頷く。
「ぐっちょんぐっちょんに、アイツが苦しむように殺せたらいいなぁ。」