内装は一面赤色になっていおり、遊女たちも高そうな着物を纏っていた。

「おう、おう、おう!いい感じじゃねえか」

入店する前よりも明らかテンションがあがっている。

絃竜は適当にあいてる席を探し亜一を強引に引きつれ着席した。

「絃竜…。お金ないけど大丈夫…?」

「まあ、なんとかなるだろ」

「おいおい姐ちゃん、どう落とし前付けてくれるんだよ」

まるで絃竜の言葉を追いかけるように前の方の席で声がした。

どうやら客と遊女がもめているようだ。

客は男で6~7人ぐらいの人数で団体、いかにもって感じの不良侍軍団だ。

「ちょっとついてきてもらおうか」

その言葉と同時に男の一人が遊女の腕をつかみ連れ出そうとした。
すると、


ドスッ


という音とともに亜一がその男にとび蹴りをかました。

今までの光景をみててなりふりかまってられなくて飛び込んだらしい。

「ってめえ! なにしやがる!!」



「離せ。この子が嫌がってるだろ」



亜一はピリピリした感じで答えた。

「お前、反抗する気か!!」

瞬く間に男たちは亜一を囲んだ。

絃竜は先の戦いのこともあり"あえて"干渉せず見守ることにした。

すると騒ぎを聞きつけたこの店のオーナーだろうか。大男とともに奥からでてきた。

安心した亜一は戦意を消したその瞬間だった。


ドスッ



という音とともに大男は亜一を殴りダウンさせた。

それをみた絃竜は武器を持ちかけつけようとした。

が、しかし大男はその巨体からは想像できないスピードで絃竜に近づき、首元を軽く押し
ただけで絃竜をダウンさせた。


「そいつらとその女は地下牢にでも閉じ込めておけ」