部屋に備え付けられていた時計は、5回鐘を鳴らす。部屋でのんびりとしていただけで、こんなに時間が過ぎるのかとベッドに突っ伏した。
ふわふわとしたベッドには、薄手のシーツが敷いてある。ツルツルとして心地が良い。
ふわぁ、と大きな欠伸をして枕に手を伸ばしてみた。手と足を絡ませて抱き枕のようにすると、思った以上に睡魔が襲い掛かってきて、重すぎる瞼をゆっくり閉じることに。
視界が真っ暗になる瞬間。うっすらと見えたのは、フーリオ……だろうか。
「おやすみ、エマ」
そんな言葉と共に、髪を撫でられたような気がした。
