掠む視界に浮かぶあの日々は、私がまだ子供であった証拠。
どうやったら、なかったことにできるのか。
どうやったら、あの日々に戻れるのか。
ああもう
誰でもいいから
嘘でもいいから
何でもいいから
どうでもいいから
私の都合のいい
答え
をください
私に優しく
応えて
ください
私を
裏切らないで
ください
私を
見捨てないで
ください
私を
壊さない
で
ください
私を
好きだ
と言ってくれた
あの人を
返してください
返して
返して
どうすれば
いい
のどうしたらいいの
あなたは
どうしたいの
私
は
何がしたいの
返して返
して
私に
帰してやって下さい
返して返して全
て
悪い夢
だっ
たのだと
笑って
ください
私
は、
私、は……――――
「あみ空っ!」
「……っ」
はっと、荒島の声で飛ばしかけていた意識を引き戻し、急いで思考回路を修復する。
ああ、やだなぁ。
