「いくらなんでもこれはないでしょ!消しゴムはどうしたのよ!」
「ボロボロの練り消しくらいなら……」
「馬鹿!」
「あー……ハハハハ」
「笑い事じゃないわよあみ空!筆入れもないし!」
「筆入れはね、持たない方が賢明だと一昨日実感したんだよことりさん」
「なによソレ」
「だってアルミ缶のように潰れましたからね」
「……賢明な判断だわ」




しかし本当にまったく、なってこったのパンナコッタ。なんて言ってる場合でもない。


どうしてくれようか。



やはりと言おうかなんと言おうか、私の文房具たちは、今荒島に怒鳴られた瀬木先生からもらったシャーペンと、昨日机の奥から発掘した定規と、インクのかすれたマジックペンを除くと他すべてが全滅していた。