次の日も次の日も、挨拶が返ってくるたびに緩む頬を、俺は抑えきれなくて泣いた。



朝練へと向かう通学路から見上げた、視界から消えることのないあの空は、それに加勢することなくさんさんと広がっていて、全てをのみこんで包んで受け止めてくれそうだと、目を細めながら思った。




「…………好きだ」



視界いっぱいに溢れる青空は、ただただ眩しくて、俺にはもったいないくらいに美しい、藤野のようだと、仰いだ世界に目を瞑った。