「崎山ー!」



げ、と思わず口に出る。


向こうで記録係をしていた竹谷先輩が、その業務を一年に押し付け(ちなみにそれは竹谷先輩が朝練が面倒だと先ほど一年から奪い取った仕事)、おーい、なんてベタに声を上げ、肩で息をする俺まで駆けてくる。


大体なんでまだ朝練来てるんだ先輩は……。受験生という意識はあるのだろうか。


先月行われた夏の大会で惜しくも個人総合三位だった竹谷先輩は、早々に試験勉強に切り替えなければならないはずなのに、何をやっているんだか。


悩みといった単語から随分とかけ離れている人間だな……。



そんな暢気でお気楽な竹谷先輩に、自分でもどうしようもない苛立ちと鬱陶しさが募った。