…怖ぇだろ?





自嘲的なセリフで終わって、彼は静かに俯いた




――俺、人間じゃないんだ





「手の込んだいたずら、じゃ、ない…よね?」

「いたずらかもしれねぇ?」






――満月の夜だけ、狼になんの。





「リク」

「大丈夫さ、俺はここ出てくから」

リクはもう私と目を合わせることもなく、何かを堪えるように唇を噛んでポケットに手を突っ込んだ。

なにこれ、どうしたらいいのか分からない


「り、」
「みさきさん、ごめん」












みにくい獣の子
第12話