「あれ、知ってたの?」
「なんか、さっきまでウチのドアに体当たりしてたんですよ!その犬がどかんどかん」
必死に怖かったことをおっさん…田中さんに伝える。
すると彼はちょっと部屋のなかを見てごらん、と言って彼が出てきたドアを指差した。
恐る恐る(時間も時間なので田中さんにも注意を払いつつ)部屋を覗くと、妙に体の大きな犬が床に伏せていた
「わ、」
声を上げると同時に犬と目があった。何故か急いで足を踏ん張って、立ち上がろうとしたので慌ててドアを閉めた
なんだなんだ、今の。
めっちゃこっち見てたぞあの犬。
田中さんが冷や汗をかく私を見てにっこりした。…よく見ると結構若いんだなこの人、
「あれねー、犬じゃなくてね、狼なんだよ」
「は?」
I can't c what u mean.
そんな獰猛な生き物が一般アパートにいるはずないって、

