「最近タバコ値上がりしてんなー」

「吸うの?」

「吸わね」

「あっそ、良かった」



ちょっと待て、フツーにこの生活続くのか?












みにくい獣の子
第4話












奇妙なルームシェア生活が、一般化しようとしていた。現在床に転がってテレビを見ている彼はリク。政治のニュースをニヤニヤしながら見ている。日本の将来が心配だ



「んぁあ…」

「怠けた欠伸しない」

「もーひま、」

「どっか買い物でも行けば?」

「みさきさんと一緒なら…行きたいかも」

「何そのおねだり」



高校生と名乗る彼が転がり込んできたのは4週間前にもなる。彼は大きなスポーツバッグに少しの着替えと携帯ゲーム機、その他諸々(詳しくは知らない)を持ちこみ、自宅とやらには帰らず居座り続けている。ていうか、自宅を引き払ったとか言っていたような。嘘だと思いたい。

でも私のヒモと化している訳じゃなく、食費光熱費の負担を自ら申し出る程の余裕を持っていた。そう、本当にルームシェアなのだ。