an alley cat

「何やってんだお前ぇ!校長から苦情があったぞ!・・・“俺の”クラスのヤツが何恥  ずかしいことやってんの!?やめてくれ!!」」





慌てふためく私の横に立ったのは、口元を引きつらせた山川先生だった。



華夜ちゃんは先生を一目見るなり嫌な顔をする。


「だーまーれっ!叫びたい気分だし」

「先生に向かって“黙れ”とか言うんじゃねぇ!」

「うっさい」

「う・・・うっさいだと!?」

「・・・・・・!!」

「・・・!?」





―・・・・・。






“止めてくれるだろう”と思って期待していたのに・・・。


言い争いが始まってしまった。



それから何十分か経ち、


「お前なぁ、俺がどんだけ苦労してっか分かってんのか?」

「分かってるよ、苦労してる割にはハゲてないよね先生って」

「ん?あぁ!だろ?俺の家系はハゲてる人いねーもん」

「・・・・・・?」

「・・・・・」





―・・・・・。







私は話についていけず、一人寂しくグラウンドでサッカーをやっている人を、遠い目で追った。