「…ひっどい顔…。」
和は目の下からクマが消えない自分の青白い顔を見て思った。
昔から貧血っぽかったし、少し疲れるとすぐクマが出る性質だったが、ファンデでもごまかせない。ピンク系のコンシーラを叩いて店に出る。
「15歳とは思えないわね。」
メイクをオフした後の顔に、月美が値の張るパックを顔に乗っけてくれるついでに顔に触れる。
「なにこれ、がっさがさ。」
はん、と自分の綺麗な肌を念入りにパッティングする。
「今度月美ちゃんと一緒にエステ行くー。」
「18歳以下は施術断られんのよ。」
なによー、と呟く。
確かに化粧のノリが悪い。気分的にもダウナーになる。
でも、今日もりゅうちゃんに会うと思うと心がうきうきした。