裏切りそして塀の中。

それを聞いて間もなく、元嫁からまた電話があった。

けんはいつものように部屋から出て電話をとった。
それがどうも納得いかなかった。

私はドアを開けて会話を聞いた。

『どうした?うん。いや、やけん今はダメって。今度取りに行くけん。』

電話を切ったけんに、私は怒鳴った。

『誰?』

『嫁さん。』

『なんが今はダメと。私がおらんならいいとね!してなんば取りに行くと?わざわざ。』

『今はダメとか俺ゆっとらんし。荷物ば取りに来いっていいよるったい。』

逆切れしてる態度が気にくわなかった。

『荷物ぐらい送らせればよかろうもん!!なんで取りに行く必要があると。』

と言ったら。また電話がかかってきた。

私は電話を奪って切った。
したらすぐまたかかってきたのでとった。

『はい?』

『もしもし?』

元嫁だったので、

『新しい妻です。荷物捨ててもらっていいんで、二度と電話かけてくんなやん。』

と言って一方的に切った。

でもやっぱりまたかかってきて、

《しつこい…。》
『なんかって、しからしか。』

『あんたも大人やろ。黙って話聞けんとね?』

私はまだ子供だった。
だからこの言葉にムカついた。
『はぁ?ごめんまだ私10代でお子ちゃまやけん。まだけんの事好きと?死んだがいいっちゃない?ってか死ねやん。』

この言葉に向こうもムカついたのだろう。

それから電話はなかった。

年が変わって2月に入って、裁判所から養育費の件で呼び出された。