裏切りそして塀の中。

『おめでとう。3ヶ月入ってますよ。』

私はあの時と違って安らいだ気持ちで話を聞けた。
私は早くけんに言いたくて診察が終わったら待合室へ行った。

『できとった!3ヶ月って。』

やっぱり様子はおかしかった。
全然喜ばないし、病院をでてから一言も話さなくなった。

私はどうすればいいかわからなかった。
でも産みたかった。
次は生むと決めてたから…。

家に着いてけんに聞いた。

『どうすればいいと?』

『どげんしたいと?』

『私は産むよ。おろすわけないやん。』

『そうねぇ…。』

で、会話は終わった。

私は親に相談した。

解決策を考えてくれた。
その日けんの家に居るときに切り出した。

『ねぇ、生んで良いとやろ?』

『はぁ!?今回は止めようってゆったやん。』

『はっ?ゆってないし、いつゆった?なんも言わんで話終わらしたやんね。ならおろすけんお金用意してよ。私出さんけんね。私は産みたいんやけん。今月いっぱいに用意してね。じゃないと4ヶ月入ったらおろせんけん。』

最後の手段に出た。
これでお金を用意してきたら、私は別れるつもりでいた。

9月2.3.4日でけんの実家の慰安旅行に行くことになっていた。

それからは私は話題にせずに大人しくしていた。
用意する様子もなく、子供を気にする様子すらなかった。

8月31日。

『今日までって言っとったけど、用意してないって事は産んでいいって事でいいとやろ?』

『うん。』

『よかった。ならけんのパパにもゆわなんね。』

『それは俺からゆっとくけんいいよ。』

『いいって挨拶せやんし、それじゃいかんやろ?』

『いや、いいやろ。うちそげなん気にせんけん。』

なんか変な気がしたけど、本人がそういうので、自分から言うのを待っていた。