礼法室に入ると、二組の布団がきれいに敷いてあった。

あんまりそれを視界に入れないように気を遣いつつ、押し入れから扇風機を引っ張り出す。

堀北さんは我関せずって顔で廊下に立ったまま、室内に入ってこようとしなかった。


「眞鍋くん、大丈夫?」


古い扇風機は無駄にデカくて重い。