「好きだよ」


言いながら耳の先にキスする。

頭の上で大きな音がして、見上げたら夜空に大輪の花火。


「スゲー好きだ」

「も、もういいよ」


水嶋は頬から首筋まで真っ赤になってるけど関係ない。

オレは何度も同じ言葉を繰り返した。


打ち上げ花火が終わるまで、ずっと―――



【了】