「しょーがねーな。ほら」 二の腕を掴んで引っ張り上げたら、けっこうあっさり抜けた。 「あ、ありがと」 「心配させんなよ。あと、おまえ軽すぎ。もっと食え」 「えーと、ごめんね?」 「自分の分は自分でもらってくるから。一緒に食うぞ」 わずかに緊張しながら言ってみたら、 「うん」 水嶋は嬉しそうに頷いた。