ノイズ

「わかった。裕美のことを調べてるんでしょ？だったら関係なくなんかない。だって、裕美はあたしの親友だもの……」



「そうか。じゃあきみが裕美ちゃんの友達の…」



「飯田可奈。裕美と同じ東邦学園の一年生です」




「俺はこういう者だ」



男は可奈に名刺を手渡した。



名刺には雛森新聞社文化部・立花隼人（タチバナハヤト）と印刷してあった。


「まさか記事にするために調べてるんじゃないですよね？」



マスコミの人間はハイエナに等しく、決して信用するなといつも父親に言われていたことを思い出した。



新聞記者だというこの立花という男を信用してもいいのだろうか。



「残念だが、俺は文化部だ。担当が違う」


「文化部だと記事書かないんですか？」